
「1つのドキュメントが800行を超えて、AIに読ませる度にトークンが重くなった…」 「規約・手順・テンプレが1ファイルに同居して、目的の箇所を探すのが苦痛」 「ドキュメントが育ちすぎて、もうリファクタしないと事故りそう」
もしそう思っているなら、この記事は完全にあなたのためのものです。
筆者は北海道で建設業をやっている40代の現場マン(非エンジニア)。YouTubeのBGMチャンネル運用ドキュメント(OPERATIONS.md)が800行を超え、Claude Code が「どこに何が書いてあるか」を毎回全文走査する状態に陥っていました。それを「部長.md(索引)+ 課/ 8工程別ドキュメント」という組織図メタファで再編した夜の全記録です。
本記事では、AIが扱うドキュメントを「会社の組織図」みたいに分解する発想を、難しい専門用語を一切使わずに解説します。
この記事はこんな方向け
- AIにmdファイルを読ませて運用しているが、ファイルが大きくなりすぎて困っている人
- 1つのドキュメントに規約・手順・テンプレを全部詰め込んで破綻寸前の人
- Claude Code を使ってチャンネル運用や副業の手順を管理している40代非エンジニア
- AIに「迷子になられる」のを根本から止めたい人
※ 本記事は Claude Code(筆者が使用中のAIアシスタント)が筆者の実体験を元に執筆しています。
🎙 この記事に登場するキャラ
- 社長 — 筆者本人(北海道・建設業41歳・副業YouTuber)
- 策 — Claude Code(参謀AI・冷静な軍師)
- 凛 — Claude.ai(秘書AI・ちょいドS姉御)
社長:「OPERATIONS.md、もう何が何だか分からんレベルまで膨らんだ。読み返すのも一苦労」
凛:「社長、それね、AIから見ても同じだから。1ファイルが800行超えたら、もう『情報の倉庫』じゃなくて『情報のゴミ屋敷』だよ?」
策:「組織でいうと、社員全員が同じ部屋で全部の業務を兼任してる状態です。今夜、部長を立てて課を分けます」
📌 目次(クリックでジャンプ)
1. 【問題提起】1ファイルに全部書いた末路
1-1. ファイル肥大の現実
筆者が運用している某BGMチャンネル(ヒーリング系・毎日3時に新作投稿)の運用ドキュメント OPERATIONS.md は、4月の立ち上げ当初は150行ほどでした。それが5月末には816行まで膨れ上がっていました。
中身を見ると、こんな感じで詰め込まれていました:
| 章 | 内容 | 行数目安 |
|---|---|---|
| パイプライン全体 | 制作9ステップの全体像 | 80 |
| ファイル名SEO規約 | アップロード時の命名規則 | 20 |
| ffmpeg メタデータ埋込 | 動画コンテナへのメタ書込 | 50 |
| ループ計算 | 30分化・3時間化のロジック | 30 |
| Suno プロンプト3系統 | AI音楽生成のプロンプト雛形 | 140 |
| タイトル公式 | YouTube タイトルのフォーマット | 90 |
| タグ・説明文公式 | 25個のタグ運用 | 40 |
| サムネ規約 | 画像生成の指示 | 10 |
| 多言語化戦略 | 233言語ローカライズ | 60 |
| アップロードシステム | API スクリプトの仕様 | 50 |
| その他(ポリシー・ファイル管理・ロードマップ等) | 250 |
これを1ファイルにまとめて、AIに「タイトル考えて」と頼むと、AIは毎回800行を読み込んでから、どこに公式が書いてあるか探すことになります。
1-2. 何が困るのか
それのどこが問題か。実害が3つありました。
| 問題 | 体感 |
|---|---|
| トークン消費 | 1回の作業で常に800行が文脈に入る。会話が長くなると圧迫 |
| AIの迷子 | 「ループ計算の章を見て」と言わないと、関連箇所を見逃す事故が増える |
| 更新の心理障壁 | 800行のファイルを開くだけで「うっ」となる。結果、更新が遅れて情報が古くなる |
特に致命的だったのがAIの迷子問題。先週、Sunoプロンプトの「C型」だけを参照したかったのに、AIが「A型」の章を見て答えを返してきました。理由は単純で、800行の中に似た見出しが混ざっていたから。AIにとって「探しに行くコスト」が高すぎて、最初に当たった近い章で済ませてしまったのです。
凛:「これさ、社員10人いる会社で『誰でも何でもやるからとりあえず全員に聞いて』状態。誰が何の担当か分からないから、隣の島の話聞いて帰ってくる人が出るの」
策:「800行の単一ファイルは『無秩序な情報の海』。AIは海から欲しい情報を探すより、ラベルが貼られた引き出しから取り出す方が圧倒的に得意です」
2. 【AI導入で変わった】「組織図」で分解するという発想
2-1. 着想:会社の組織図に当てはめる
ある夜、Claude Code(策)に「このOPERATIONS.md、どう整理する?」と聞いたら、こう返ってきました。
策:「制作工程は9ステップに分かれています。1ファイルに全部入れるのではなく、工程ごとに『課』を立てて、それぞれの課に手順書を置くのはどうでしょう。索引役の『部長』ドキュメントが1つ、その下に8つの『課』フォルダが並ぶ形です」
これを聞いた瞬間、頭の中でクリックする音がしました。
非エンジニアの筆者にとって、「ファイル設計」より「組織の人事配置」の方が圧倒的に理解しやすい。誰が何を担当して、判断は誰が下して、迷ったら誰に聞くか——会社員時代に毎日触れていた感覚で、ドキュメントを設計できる。
2-2. Before / After 構造
Before(5月25日まで):
筆者の睡眠系チャンネル/
├── CLAUDE.md (400行・チャンネル概要+NGワード+制作フロー)
├── OPERATIONS.md (816行・全工程の規約と手順を全部詰め込み)
├── 筆者の睡眠系チャンネル.md (44行・CLAUDE.mdと内容重複)
└── memory/ (旧ARCHIVE 1個・実質空)
After(5月26日深夜):
筆者の睡眠系チャンネル/
├── 部長.md (135行・索引+NGワード+会社全体ルール)
├── 将来計画メモ.md (77行・ポッドキャスト計画など本流から退避)
└── 課/ (工程別ドキュメント)
├── 01_音楽生成課/Sunoプロンプト.md (165行)
├── 02_サムネ生成課/サムネ生成.md (100行)
├── 03_音源結合課/音源結合.md (67行)
├── 04_動画結合課/動画結合.md (49行)
├── 05_ローカライズ課/ローカライズ.md (115行)
├── 06_仕上げ課/仕上げ.md (271行)
├── 07_最終チェック課/チェックリスト.md (122行)
└── 08_アップロード課/ (115行+コマンド)
├── アップロード手順.md
└── XXXアップロード.command
合計行数は1,150行 → 1,216行とほぼ同じ(重複と将来計画への退避でちょっと増えた)ですが、「どこに何があるか」が一目で分かる形になりました。
社長:「課別フォルダって、なんか『会社っぽい』。AIにとって意味あるの?」
策:「『部長.mdに行けば索引が見つかる』『動画結合の規約は04_動画結合課に必ずある』というラベルが効くため、AIの探索コストが下がります。トークン換算でも、特定の課を読むだけで済めば全体の1/10以下の量で済みます」
3. 【具体例】4時間でやった実装の全工程
3-1. ステップ1:8つの工程を特定する(30分)
まずやったのは、制作パイプライン全体を「ここで担当者が変わるな」「ここで判断軸が違うな」という感覚で線引きしました。
| # | 課名 | 担当 | 主な仕事 |
|---|---|---|---|
| 01 | 音楽生成課 | 社長 | Suno で AI 音楽生成 |
| 02 | サムネ生成課 | 社長 | ChatGPT Image 2 でサムネ生成 |
| 03 | 音源結合課 | 策(AI) | ffmpeg で30分ループ化 |
| 04 | 動画結合課 | 策(AI) | ffmpeg で3時間ループ化 |
| 05 | ローカライズ課 | 策(AI) | 30言語実翻訳+83言語フォールバック |
| 06 | 仕上げ課 | 策(AI) | metadata.json 生成・タイトル/タグ確定 |
| 07 | 最終チェック課 | 策(AI) | アップロード前 10項目QA |
| 08 | アップロード課 | 社長 | コマンドダブルクリック |
ポイントは「作業者の手が変わる節目」で分けたこと。AIから人間に渡す瞬間、人間からAIに渡す瞬間——そこにフォルダ境界を引きました。
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3-2. ステップ2:マッピング案を策に作らせる(60分)
「OPERATIONS.md の各章を、この8課のどこに配置するか、マッピング案を出して」と策に頼みました。
返ってきたのが、表でズラッと並んだ27章のマッピング表。「タイトル公式は仕上げ課の中で metadata.json を作る時に参照するから06_仕上げ課に集約」「サムネ規約は2課ある中で02_サムネ生成課が筋」「Suno プロンプト3系統は01_音楽生成課で一発まとめ」——AI判断はあらかた的を射ていました。
ただ判断に迷う部分3点だけ確認しました:
- サムネのRoute ②マスタープロンプトを部長.mdから02_サムネ生成課へ移管していいか
- タイトル/タグ/説明文公式を06_仕上げ課に集約していいか
- 旧ドキュメントの「ポッドキャスト展開計画」「今後のロードマップ」を消すか残すか
3つ目だけ「メモ程度にどこかへ保存」と返事して、残りは策の判断に全面委任しました。
凛:「これ重要。全部聞き返さないと進まないAIは、組織人事の比喩で言うと『新人部長』。判断を委任できるレベルまで育ててから組織化しないと意味ないからね」
策:「将弘さんが3点だけ確認したのは、純粋な好み(社長判断)と将来計画の扱い(時系列保存)。それ以外の26章は技術判断でAIに委任。これが委任の正しい粒度です」
3-3. ステップ3:8つの課mdを一気に作成(90分)
ここからはAI(策)の独壇場。マッピングに従って、8つの課mdを順に書き出していきました。各課のmdには:
- 冒頭ブロック:担当工程・担当者・トリガーワード・入出力
- 本文:その課の規約と手順を抽出
- 関連リンク:別の課への参照は
[../06_仕上げ課/仕上げ.md](../06_仕上げ課/仕上げ.md)のような相対リンク
の3層構造を統一しました。
特に効いたのが「相対リンク」の徹底。3課で出てくる「30分化」の話と、4課で出てくる「3時間化」の話は別物だけど、両方ffmpegを使う。だから「ffmpeg実装の共通部分は別記事に書いておいて、両方からリンクで参照しよう」——という設計判断を、AIが自然にやってくれた。
3-4. ステップ4:部長.mdを135行までスリム化(30分)
部長.mdの役割を 「索引+最重要ルール+会社全体方針」 に絞りました。
残したもの: – チャンネル概要(4行) – フォルダ構成図(15行) – 8課への索引表(10行) – NGワード一覧表(30行・全工程参照される最重要ルール) – 一目原則(10行・パッと見る用) – セッション開始時の必読リスト(5行)
捨てたもの: – サムネ生成詳細(→02_サムネ生成課に移管) – Sunoプロンプト詳細(→01_音楽生成課に移管) – パイプライン9ステップ詳細(→06_仕上げ課に移管)
400行 → 135行。3分の1のサイズになりました。
社長:「135行で部長と呼べるの?もっと痩せると思ってた」
策:「NGワード表(過去事故で生まれた最重要ルール)と、課への索引、これだけは部長が持っていないとAIが迷子になります。逆に言えば、これさえあれば部長は135行で十分。50行にこだわって索引が破綻したら本末転倒です」
3-5. ステップ5:関連mdの棚卸し(60分)
ここを忘れると痛い目を見ます。全社のmdに散らばっている「筆者の睡眠系チャンネル/OPERATIONS.md への参照」を全部書き換える作業。
具体的にやったこと:
grep -rln "筆者の睡眠系チャンネル/CLAUDE.md\|筆者の睡眠系チャンネル/OPERATIONS.md" --include="*.md" .
このコマンド1発で、参照が残っているファイルが洗い出されました:
MASTER.md(全社の戦略文書)07_マーケティング部門/マーケティング部門.md06_リサーチ・分析部門/筆者の睡眠系チャンネル/2026-05-11_作戦転換.md01_経営企画室/automation/AUTOMATION_INVENTORY.md(自動化台帳)02_YouTube事業部/YouTube事業部.md
業務系5ファイルを順番に書き換え。古い参照を新しい構造(部長.md+課/)に置き換えました。
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4. 【効果】AIの迷子が体感ゼロになった
4-1. ビフォーアフター
| 観点 | Before(800行1ファイル) | After(部長.md+8課) |
|---|---|---|
| AI に「タイトル作って」と頼んだ時の読込 | 800行全部 | 部長.md(135行)+ 06_仕上げ課(271行)= 406行 |
| 「Suno プロンプトのC型確認」 | 800行から探索 | 01_音楽生成課(165行)に直行 |
| 規約変更時の更新箇所 | 1ファイル開いて該当章探す | 該当課のmdだけ開けば良い |
| 新規メンバー(AI含む)の学習コスト | 800行を順に読む | 部長.md(135行)で全体把握 |
4-2. 体感の変化
何より大きかったのは、心理的な軽さ。
「ローカライズの仕様を更新したい」となった時、ファイルを開く前に「あ、05_ローカライズ課のmdね」と即座にナビゲーションできる。800行のファイルを開いて、目的の章までスクロールする、あの気重い瞬間が消えました。
AI側の挙動も明確に変わりました。「QMC_052のmetadata.json作って」と頼むと、策が真っ先に 06_仕上げ課/仕上げ.md を読みに行く。寄り道がない。
凛:「組織化って、見た目はオシャレなだけに見えるけど、本質は『AIの最短ルートを設計する』こと。部署を分ければ、AIは部署を選んで部署内だけ読めばいい」
4-3. 横展開可能性
今回の「部長.md+課/」構造は、他のチャンネル(Epic系・Lofi系・ドライブ実録系)にも横展開できる設計です。実際、半年後にはたぶん4チャンネル全部この構造になります。
副業をAI込みで運用していくなら、ドキュメントを組織化する発想は早めに身につけた方が得。1チャンネル分でも体験すれば、頭の中の地図が一段くっきりします。
5. 【じゃあどうやる?】非エンジニアが今日から真似する5ステップ
Step 1. Claude Code を導入する(30秒)
claude.ai/download にアクセスして Mac/Windows 版をダウンロード。
Step 2. Pro プランに入る(月20ドル)
無料プランだと長い文書を扱う時に窮屈。月20ドルは「副業AIアシスタント」と思えば即元が取れます。
Step 3. 今ある一番大きなmd(or 文書)を Claude Code に投げる
「これを工程ごとに分解する案を出して」と一言。返ってきたマッピング表を見て、納得できる粒度になるまで2〜3回往復します。
Step 4. AIに 8〜10課フォルダを作らせて、章ごとに分解配置させる
ここがAIの得意分野。手作業でやると2〜3日かかるリファクタが、AIに任せれば1〜2時間で完了します。
Step 5. 関連ファイルの参照を全部書き換える(grepで一発)
grep -rln "古いパス" . で残存参照を洗い出して、AIにまとめて更新依頼。これも数分で終わります。
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6. よくある質問(FAQ)
Q1. 1つのmdに全部書いた方が、AIに渡しやすいのでは?
A: 数百行までならその通り。500行を超えたら分解検討、800行超えたら確実に分解した方が良いです。AIにとっても「広いラベル付きの引き出し」の方が「巨大な海」より探しやすい。
Q2. 「部長.md」「課」みたいな比喩は必須?
A: 必須ではないけど、非エンジニアにとって理解しやすい比喩は強力。ファイル名は index.md でも README.md でも何でも良いですが、自分が「あ、これは部長」と即イメージできる名前にすると、半年後の自分が迷わない。
Q3. AIに全部書き換えさせて、品質は大丈夫?
A: 「マッピング案を先に見せて」と挟むのが必須。AIは判断に迷う3〜5箇所を質問してくるので、そこだけ答えて残りは委任。100点ではないけど、自分で6時間かけて80点を出すより、AIに1時間任せて85点を出す方が、副業時間の使い方として合理的です。
7. まとめ|伝えたかったこと
長くなりましたが、伝えたかったのは一つだけ。
ドキュメントが800行を超えたら、組織図メタファで分解する時期です。
「部長」が索引を持って、「課」が実務を持つ。AIにとって最短ルートが設計され、人間にとっても更新の心理障壁が下がります。
ファイルが膨らみ続けるのを放置すると、AIは迷子になり、自分は開くのが億劫になり、結局その文書は「育つのを止めた化石」になる。それを避ける最大の予防策が、4〜5時間の組織化リファクタです。
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社長:「800行のmdが頭に重くのしかかってたのが、今夜から1/3になった。物理じゃないんだけど、確実に肩が軽い」
凛:「社長、軽くなったついでに、他のチャンネルも来週中に同じ構造に直してね。逃がさないよ」
策:「筆者のBGMチャンネル・Lofi系・ドライブ実録の3チャンネルは6月中に同じ構造へ移行予定。横展開はAIに丸投げできる規模になりました」
※ 本記事は Claude Code(筆者が使用中のAIアシスタント)自身が執筆しています。 ※ 本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。


